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-2017年シーズン振り返り- 京都サンガに何が起きたのか?【中編 たった一年しかもたなかった規律】

 

史上最悪の2017年シーズンを振り返るにあたり、初回では理解を深める為に2011~2015シーズン(今井社長体制下での5年間)を振り返りました。

 2回目となる今回は、15年オフからの立て直し。そして地獄の16年オフを振り返ります。

上編を読んでから、読み進め下さい。

 

 

失望が期待へと変わった15年オフ

「さて、来年はどうなるかな」「ひとまずお手並み拝見させてもらおうか」と、諦めにも似た感情を抱きながら2015年末のサポーターカンファレンスに参加したサンガサポーターは多かったのではないでしょうか。私もその1人でした。

が、良い意味で裏切られる展開が待ち受けていました。

議事録から抜粋して要旨をまとめると

今までの反省を生かし、統一したチーム作りを推進している。監督の方針、戦術にあった選手を選定

「闘争心を持ち、フェアプレーに徹し、最後まで全力でプレーする」という方針を掲げ、この方針にそぐわない監督からの売り込みは断った

「9月の段階で、海外を除き人選を行い、クラブの方針に合致した監督が結果として、ご指摘の監督でした。メールでも回答いただきましたが、やってみたい仕事、すなわち、サンガの再生を強く思っていただきました。しかし、やるべき仕事とやってみたい仕事が違ったと、選手の慰留やチーム状況で苦しんでいるクラブを見捨てることはできないとおっしゃっておりました」

赤字になったとしても強化する。大手スポンサー様からのご支援も取り組む。にわとりが先か、卵が先か、今回は「卵が先」

驚くような選手を含め6人の獲得が確定している(補足:おそらくポジション的にイヨンジェ,堀米勇輝,アンドレイ,染谷,牟田,本多*1 )

 という事で、戦略→組織づくりという当たり前のプロセスでチーム作りに取り組むことがわかったほか、事前に報道で漏れていた、国内有数の監督であるチョウキジェ氏へのオファー*2 をクラブは認めました。

チーム編成の戦略・軸の策定に、高いレベルで戦術を駆使し駒を活かせる監督を札束ビンタしてまで引っ張ってこようとする姿勢、突然の『正常化』に期待は高まる高まる。

残念ながらキジェ氏を招聘する事はできなかったが、シーズン途中から指揮を執りチームを立て直し、一定の成果を残した石丸監督が「理念に合う」としてそのまま指揮を執ることに。

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「ひょっとして来年はいけるんじゃあないか?」。補強の中身が明らかになると同時に、「J1昇格。そしてJ1連覇」の妄言ともいえる理想にも現実味が帯びてゆく。菅野が来るなんて誰が予想したことか。

駒井だけでなく、伊藤原川宮吉ら若手の相次ぐ流出。SHとFWの駒不足は不安材料であったが、「当たり前のことにしっかりと取り組む」、一年前の事を思うと感慨深いもの。(※ただし2億円赤字出してまで組んだスカッドです)

J2 17位からの再起を図る、そして昇格をつかみ取りに行く勝負のシーズンが幕を開けました。

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安定するも課題に泣いた2016年シーズン

 石丸監督は15年シーズン途中に就任した際もそうでしたが、まず4-4-2のブロックを敷いたゾーンディフェンスの徹底と、攻撃時には「相手を見て」を速攻と遅攻などを使い分ける事を求めました。

 

しかし、開幕5試合で4分け1敗とつまづきスタートダッシュに失敗。攻撃の形が無く試合が硬直化、石櫃の攻め上がりや個人技など個の力に頼ることが多かったですね。

湘南ベルマーレが良い例ですが、J2でスタートダッシュを決められるチームは昇格戦線において強いです。J1への選手流出や、残留争いやPO争いに向けた監督の交代等、リーグの特性上リセットを余儀なくされることが多いJ2において、早い段階で戦術が浸透しているチームはその優位性で殴ることができます。湘南の場合、2012年に開幕10試合で8勝1分1敗。2014年に開幕14連勝。驚異の強さでした。

 

話を元に戻します。スタートこそ出遅れた者の、10~11節のセレッソ大阪戦と清水エスパルス戦では戦力的に劣勢が予想される中、ロングカウンターとセットプレーから得点を奪い、GK菅野を含めた粘り強い守備で6ポイントマッチに連勝。9戦負けなし(7勝2分)を記録し、一時は自動昇格圏内へ上りつめそうな勢いに。

しかし、その後は引き分け癖か連勝も1度のみ。J1昇格PO圏内を安定してキープはするものの勝ち点69のシーズン5位でフィニッシュ。

J1昇格POでは準決勝にてセレッソ大阪とドロー。年間順位で京都より上だったセレッソ(4位)がアドバンテージで決勝進出し、そのまま昇格枠3枠目をつかみとったのでした。

セレッソ戦では守備の不安定さと攻め手の乏しさという通年の課題がもろに出てしまい、最後は拙いパワープレーに出て下手を打つという痛恨の展開。雨中の試合でフィジカル強度の差がよりにじみ出てしまったのも、実力不足・資金力不足を感じられましたね。

 

もしも雨じゃなかったら、もう少し京都のゲームができたと思います。

勿論、雨だろうが晴れだろうが、「POで勝っていたら…」とも当然思っています。今でも。

 

それはただ単に「J1へ行きたかった」とか、「今年壊われたから」というのもありますが、Jリーグの潮流が大きく変わった事が個人的にもクラブ的にも一番大きい。

Jリーグの有料放送がスカパー!からDAZNに移ったことはサッカーファンなら認識済みだと思いますが、DAZNJリーグとの契約で支払ってくれる巨額の放映権収入で、潤ったJ本体はJ1へ集中的にその金を分配→Jリーグの魅力を高める事にしたのです。

まず、2017年のJ1クラブは均等配分金で3.5億円もらえます。J2は1.5億円ですから2億円もの差があります。

更に、J1で優勝すると優勝賞金3億円+新設された理念強化配分金15.5億円が貰える事になり、合計で22億円も貰えちゃうわけです。

 

2016年シーズンの京都サンガは、チーム人件費に9億6000万円も費やしてチームを編成しました。その結果、営業費用20億円とJ2ではトップクラス・J1ではショボい程度の支出額となり、最終的に2億8400万円の赤字を計上しました。

「収入が年間予算が20億円に満たないようなクラブでも、J1に上がって優勝すれば予算1年分以上が貰える!」という視点で見れば大変夢がある話。逆に、「このお金が今いるお金持ち達の手に渡ったら、差は更に広がり追いつけなくなる…」という視点で見れば大変残酷な話。

 

京都の場合、京セラをはじめとする大手スポンサー企業が複数存在する為、昇格できれば一気に30億円程度の金を使う事もできたかもしれません。半分の15億円をチーム人件費に費やすとして、J1トップで20億円ちょいの世界ですから、本当に昇格即優勝→ビッグクラブへ――

という夢物語の実現もあったかもしれません。現に、収入30億円・人件費約15億円を費やしながらJ2をギリギリ脱出という半端ない効率の悪さを誇ったセレッソ大阪は、ユン監督招聘で一気に生まれ変わり、一時はJ1首位、そしてクラブ初タイトル獲得と夢物語を(一部分)現実にしています。

プレーオフで上がったのがセレッソ大阪ではなく京都サンガであればどうなっていたのでしょうか……?

 

 

 

石丸監督の功罪

2016年シーズンについて、もう少し深堀りしてみましょう。

石丸監督の良かったところと言えば守備の安定。15年の51失点から、16年は37失点と大幅な改善でした。

「J1でも通用する守備か?」と聞かれると答えにつまりますが、J2では簡単に失点をしない程度の守備ではあったかなと。

 

一方、攻撃面ではたったの51得点と課題が残りました。

「決定力不足」という月並みな言葉で終わるような問題ではなく、流れの中から&セットプレーからの両面で攻撃の型がなかった事が、上位6チームの中で最も多い引き分け15個にもつながってしまったことかと思います。再現性のある崩しは見られず、攻撃回数などのデータでも他チームより劣る結果となっています。

以下の画像はフットボールラボのデータですが、高さのある選手をそろえただけに、セットプレーでの得点がもう少し伸びるだけで年間の勝ち点は異なっていたのではないでしょうか。

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また、サッカーは攻撃と守備を分けて考えてはいけない競技です。得点力不足については守備にも原因が考えられます。

大木武監督のサッカーがまさにそうでしたが、高い位置、すなわち相手ゴールに近い場所でボールを奪取できればその分奪った後の攻撃で有利になります。

昔のサッカー動画(20世紀~2002年頃)を見れば一目でわかりますが、現代サッカーとは比べ物にならないくらいプレー速度が遅い! 現代サッカーでは戦術の高度化や選手のアスリート能力向上に伴って、守→攻(また攻→守)の重要性が高まり、「トランジションサッカー」なる用語まで出てきました。

 

2016年の京都のゴールパターンをちゃんと整理してみると、高い位置で奪ってゴール!という得点は、北九州戦(A)でプレスしてスローイン獲得→素早く投げて山瀬が決めたもの以外にないです。

一方、ロングカウンターは非常に多いです。この事はプレッシングで果敢に守るより、ブロックを敷いて守る形をとったことと関係していると思われます。

 

じゃあ「前からハメていけばよかったのか?」というと、そういう訳にもいきません。

昨年の京都の場合、開幕戦ではFWに有田とイヨンジェという比較的運動量があってパワフルめの選手を2トップに起用していました。

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これが、開幕直後に獲得→合流したエスクデロのコンディション向上に伴い、エスクデロを2トップの一角に入れ、MFとCF(この場合ヨンジェ)の間に入るセカンドトップ(ST)のような機能を持たせるようになりました。

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これは、強化部の「エスクデロサイドハーフ(SH)で使える*3」という目論見と、実際のエスクデロのプレーに乖離があった為にST固定となったのだと思います。事実、SHで起用された清水戦では早々にイエローカードを貰うなど、SHとして計算の立ちにくいプレーをしていました。

FWにおいても守備タスク・運動量の問題はつきまといますが、多少は免除して攻撃面で収支が合えばよい話。なにより、有田もイヨンジェもいい選手ではありますが、石丸監督に課された守備タスクをこなしながら得点を量産できるような能力は残念ながら有していなかったのが現実です。(もちろん、個人能力でどうこうできる訳でもないですし、石丸監督の「罪」の部分が大きかったのも影響していますが)

京都の選手の中では非常に個人能力の高いエスクデロは使いこなしづらさもあるけれども魅力的。そこで、前からガンガン行くのではなく、リトリート気味にブロックを敷く形にして、FWに組み込んだと。これがロングカウンターでの得点数増加の要因ではないでしょうか。

 

ただ、エスクデロ選手。アシスト数11とチャンスメイクでは結果を残しましたが、ボールを持ちすぎて孤立するような場面もありましたし、なによりゴール数がたったの5に留まった事は誤算でした。もちろん彼個人だけが悪いわけではありませんが、獲得に失敗したクリスティアーノ選手(現 柏)ならば…と(※京都サンガJリーグ1のたらればクラブなので私の「たられば」にももう少々お付き合いください)

ジェイ選手ぐらい得点数があるか、鄭大世選手のように攻撃面での結果と守備を両立してくれる活躍が(年俸的にも)求められていましたから。コスパ悪いな…と。

 

また、数少ないSH枠である堀米選手・山瀬選手、そしてロビーニョ選手が、単騎突破力ないし前への推進力を持っていたことも功を奏したのかもしれません。本来FWのロビーニョ選手を右SHで使うくらいやり繰りには苦労していましたし、他に人材がいればゴールパターンや数も異なったかも。

 

結果として、「コンパクトなブロックを敷き、エスクデロの守備タスクを軽減しながらJ2ではやられない程度の強固さがある守備を構築できた。」「奪う位置を低く設定した為にロングカウンターが主なゴールパターンとなった可能性がある。攻守にエネルギーを使う事が多く、またSHの少なさや得点源となるFWの不足などリソース不足が攻撃面で影を落とした恐れがある。セットプレーでの得点数の伸び悩みや、エスクデロの攻守の収支の釣り合わなさも足を引っ張った。

というのが昨年の京都サンガではないかなと思います。

 

また、人件費の順位がリーグ3位で、2億円強も赤字を出しているのに対し、試合成績は自動昇格圏からかなり離れた5位だった事も課題の1つでした。先ほど説明したように、Jリーグの構造が変わる中で「勝ち組」に入っていくには昇格がマストでしたから、なによりも結果が残せなかった事が非常に残念な点です。もう少しはうまくやれたかなというチームでしたから。

ただ、今井体制で弱体化したが為に選手を他所から引っ張ってくる必要があり、必然的に選手年俸が高騰した側面がある為、ただ単に「コスパが悪い」と切り捨てられるものでもないです。(念の為)

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それと「一丸 よみがえるサンガ」というフレーズをスローガンに戦いましたが、実際に「目に見える範囲での一体感」はありましたね。これは間違いない。


 

 

チームからやりだした訳では無く、リードされている方がまずなによりのきっかけでしたが、それにノった選手およびコーチングスタッフは、お客を楽しませて収入を得ているプロとして素晴らしい働きを見せてくれたと思います。勝敗とは直接関係ないかもしれませんが、ピッチ外でこうした行動ができるのは素晴らしい事です。

 

ただ、一体感があろうがなんだろうが気持ちでどうこうできる訳ではありません。J1昇格&定着を考えるともう少し上積みが欲しい状態。

なにより、クラブライセンス制度とDAZNマネーを考えると、2017年は絶対に失敗の許されないシーズン。昇格を果たす為のより一層の努力が問われるオフシーズンになりました。

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狂気が再び目覚め始めたオフシーズン

「どう上積みするか?」という問題に対し、クラブが下した判断をざっくりまとめるとこうでした。

 

http://www.sanga-fc.jp/uploads/pdf/20161217sapokan_005.pdf

石丸監督と古邉フィジカルコーチの解任

「闘争心を持ち、フェアプレーに徹し、最後まで全力でプレーする」サッカーを実現できて、2016シーズンの課題を解決できる布部監督の招聘

決定力不足を補うストライカーの獲得

精神的支柱の獲得

個で打開できる選手の獲得(ドリブラー)

ボールを奪い、縦に正確なスルーパスを出せる選手の獲得

セットプレーのキッカー不足解消

 

①の解任については、わからないでもない事です。先ほど挙げたように石丸監督で1年半やってみて見えた課題はありました。

しかし、石丸監督の後任に監督未経験の布部氏を招聘した事は謎でした。当然、サポーターカンファレンスでもこの点は皆問い合わせようとしましたが、「監督(監督の選定方法)、これは絶対聞かれると思っていましたので、持ってきました(資料掲示)。実を申しますと「リーダーシップ」「マネージメント能力」「フットボールスキル」を基準に、来てくれる可能性のある監督、外国人も含めまして、みんなで採点をしまして、それの平均点を取りました。実を申しますと、布部さん、監督経験がないのに採点できるの?との話も出ましたが、実際には断トツでこの人しかいない。ということで選ばせて頂きました。先ほども言いましたが、3年連続で赤字は出来ませんので、来年が我々の勝負の年になります。3年、4年、今年の体制で続けられるのであれば、守備面を完璧に立て直してくれた石丸監督にいてほしかったんですけど、残念ながら、時間もお金もないということで、泣く泣く解任をさせていただきました」。とのこと。

昇格が必須の年に未経験の人が断トツでトップになるリストって、他の候補者の所は「バドゥ」「和田昌裕」「前田浩二」「セホーン」などと書いてあったんでしょうか? どんなリストなのでしょうか?

クラブライセンス制度の関係上、赤字を計上してまで補強ができるのは最大2年まで。正真正銘勝負のラストイヤーとなる年に、実績のある監督を招聘するでもなく、未経験者を招聘という大大大ギャンブル。ギャンブルに失礼なくらいですけど。

ちなみに、強化部の小島卓スカウトは神戸時代に布部氏と同僚

布部陽功 - Wikipedia

小島卓 (サッカー選手) - Wikipedia

 

更に、造反が原因でクラブから追放する形 *4で山形へ出した大黒を決定力不足を補う為なのか復帰。+精神的支柱として田中マルクス闘莉王を獲得。

 

闘莉王の獲得自体は私は賛成でしたが、「明快に分かったんですけど、ism、主義がないんですね。作戦と選手の能力だけでは勝てない。今年の戦績がよく示しております。ここ一番で勝ったのは、(10/30)岡山戦だけ。もうここ勝てば、勝ち点差4差に縮まるというところで負けて10(点差)に広がるとか、何回も繰り返しました。これは選手たちも、頭をひねるところでございます。鹿島の「ジーコ・イズム」にあたる、チームの芯がないということで、我々は結論付けをいたしました。ンガバリューだけでは不足なのか?の不徹底なのか?という話までやりましたけれども、「じゃあこれは何で?」って言ったら、ピッチ上での精神的なリーダーとしては、菅野選手(キャプテン)がおりますが、菅野選手はGKでありますので。今季は1点取られて、取り返す、追いついた試合が3試合しかないんじゃないかな、その弱さというのは、チーム全体が若くなったというのもありますが、先制されていますと下を向いてしまうという悪い流れを取り戻すことができなかったことにあります。「じゃあ、それは何で?」ということになりますと、いまほど申し上げました通り、キャプテンの菅野選手はGKなので、前線まで気迫が届かない。ピッチ上での精神的なリーダーが明確でなかった。という結論付けをしております」。

という、「何その旧日本軍的考え方?????」な話も出たので、15年末のサポーターカンファレンスで見えた当たり前の強化プロセスはどこにいったのか……?と。ほんならね、竹槍でB29落としてみせてくださいよと。

 

5000兆歩譲って、仮に精神的支柱が解決策だとしましょう。

それで解決するのなら既存のコーチ陣および選手層に闘莉王を組み込めば良いじゃないですか? 未経験の監督連れてきてまでガラガラポンする意味ないじゃないですか?

 

更に、チーム得点王(タイ)でありながら戦力外通告となった山瀬功治選手はブログにて、

本日、チーム側に詳しい話を聞きに行きましたが、来シーズンのチーム編成を考える中で、様々な観点からチームの事を考えた所、構想外になったという点。また、今シーズンの僕自身のプレーに対するチーム側からの評価の部分においても戦力外になったという事を聞かせて貰いました。」と公表。

チーム得点王でバリバリ活躍していた選手でも、年俸や年齢などからクビになる事があるのは三浦知良柳沢敦への戦力外通告をやらかしたクラブのサポなのでよーーーーくわかっていますが、プレー自体がダメだったというのはどういうことか?

後に私はにわかには信じがたい話を聞くのですが(※自主規制)、つまりは理由は後付けて追い出したのではないでしょうか? 2017年シーズンのチームがベテランばかりで、かつ90分スタミナが持つことがない背番号4番の選手がなぜか必ずと言っていいほどスタメン起用されている。一方、山瀬「ら」は昨年とそん色のない活躍を他クラブで見せている。なによりの証拠でしょう。

その内、どこかの新聞が裏取って書いてくれるといいのですが。

 

また、⑤に関しては伊東俊・小屋松・岩崎(新人)を獲得したものの、伊東は今季SH起用と謎のボランチ起用の数がトントンくらい。後者2人は本職はFW。

⑦に関しては、堀米が甲府にとんぼ返りしてしまい、佐藤健太郎も切った為に左利きのプレースキッカーが全滅。右利きに関しても山瀬を切ったので石櫃とエスクデロの2人のみ。

⑥に関しては名古屋の田口*5 中村俊輔に手を出すも獲得失敗。

サポカンで言ってる事が表面的・抽象的、的外れなのに、実現すらできていませんね。

 

 

この結果、ボランチ本職の選手が吉野&ハソンミン&望月の3名のみ。

手薄なSHは、主力のチーム得点王の山瀬(16年J2リーグ成績34試合7得点)と堀米(同37試合7G8A)が抜けて、代わりのSH本職選手が田村(出場時間19分)+島村(新人)+伊東(28試合1G)+小屋松(J1 6試合0G)。

何もかもが狂った編成でそのまま2017シーズンを迎えます。これでも1.5億円赤字になるほどチーム人件費に金をつぎこんだ編成です

 

そもそも監督未経験だから予想フォーメーションもわからなかったし、編成の組みようもあったのかどうかすら怪しいですが、下の図は16年に採用していた4-4-2を用い、2016年と2017年の編成を比較したものです。

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↓(※オリスとハソンミンはKリーグからの移籍の為にここでは〇付き)

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https://twitter.com/ryoutarou888/status/832021750812520448

たったの一年で組織としての規律が崩れ落ちた京都サンガ

2015年オフと2016年オフ間で言っている事とやっている事に大きな違いがある中で、一体どこが「統一したチームづくりの推進」なのか?

新人監督は石丸体制の課題を克服しJ1へ導けるのか?

 

本当の地獄はこれからであった……

 

 

今回は(上編と比較すると)少しざっくりとした振り返りになってしまいましたが、次はこれでもかというほど罪という罪を追求します。

最後(の予定)となる次回は、いよいよJリーグ史上の中でも5本の指に入るであろう矛盾と無能だらけの地獄の1年、2017シーズンについて振り返ります。