5年ぶりの豊田スタジアム。
小屋松も闘莉王も石櫃も居ないけど本多は居る。そんな久々の対戦。
前回同様、このスタジアムは負の遺産だが、悔しいかなこの造形美に唸らされてしまう。
豊田スタジアムは全然サスティナブルではないし、行政にとってもサッカー界にとっても希代のお荷物だし、イケないのについこの造形美は我が国随一だと思ってしまう。
— n (@nks137) 2022年5月3日
子供達がボールを蹴れる風景が広がるのも美しい。早くサンガスタジアム by KYOCERA周辺の整備も終わらないかな pic.twitter.com/xPERdSsxzC
名古屋市ではなく豊田市にある為、グランパスの年間の開催試合数は10試合程度。(今は瑞穂が改修中だから通年豊田開催だけど)
可動式の屋根は大阪ドームと同様に高コスト・互換性のなさから動かなくなってしまった。でも置いておくだけでもかなりのお金がかかる。
なので今はあの蛇腹のようなテント膜を撤去して、普通の固定された屋根にする改修工事を行っている。22億円もの大金を掛けて。
このスタジアムは国が建てたものでも、愛知県が建てたものでもない。人口50万人にも満たない郊外都市の豊田市が、公園と合わせて350億円弱を拠出して建てたものだ。
豊田市は言わずとしれたトヨタの城下町でトヨタ関連の税収も当然多い。大高緑地の10万人サッカースタジアム計画からの流れもあった。
2002年W杯開催地からは落選したけども、トヨタの街にトヨタのサッカーチームが試合をするスタジアムを豊田市が建てる構図や予算繰り自体は、この土地の特異性を考えると国内の他事例と単純比較はできないと思う。
でも人は表面的な数字だけで比較をする。
だから何?。その通り。
後からスタジアムを建てようとする者にとって、自ずとこの豊田スタジアムは悪しき前例でしかない。
この日、豊田スタジアムには両チームの熱心なサポーターを含め37,068人もの観客が詰め寄せた。スタジアムはあくまで器であって、人が集って初めて魂が宿る。
例え表面上の収支は赤字でも、コロナ禍の2年間でJ1最多入場者数をマークし続けている名古屋のホームなだけに、せめて試合の日くらいは地域に賑わいをもたらすハコであり続けて欲しい。
試合後、スタジアムの周りで子供達がボールを蹴る姿を見かけた。
そういえば5年前もこんな感じだったなと振り返ると同時に、「ガスプロム・アリーナにもこんな風景や国際試合が戻ってくる日があるのだろうか……」と思ってしまうのであった。
今回の交通費・・・7000円程度(鉄道)