+1 プラスワン

【2023 J1】第1節 京都サンガF.C. vs 鹿島アントラーズ プレビュー

 

昇格初年度となった昨シーズン、PO経由ではあったがJ1への挑戦権を死守した京都。

J1 2年目&体制3年目の初陣は、我らがサンガスタジアムに鹿島を迎えての一戦となる

 

 

 

 

 

前年度対戦成績

2試合:1分1敗

 

Away:鹿島 1-0 京都

【得点者】

鹿島:50' アルトゥールカイキ

京都:なし

 

Home:京都 1-1 鹿島

【得点者】

京都:20' 山﨑凌吾

鹿島:76' ディエゴピトゥカ

 

 

 

予想スターティングメンバー

【鹿島】

・東京Vと水戸とのPSMに於ける布陣そのままと予想

G大阪から復帰の昌子と外国人FWのエレケが負傷離脱中

・変更点があるとすれば、東京V戦で先発の藤井の起用とRSMとLSMの配置換え(右に藤井で左に荒木)

 

【京都】

・公開PSMから予想するに布陣は4-3-3を維持。前線の組み合わせとGKは蓋を開けてのお楽しみ

・ユニットで考える節があるので、PSMに出ていなかった人達が前と後ろに並ぶだろう

・特に後述する鹿島の特徴からすれば、昨年後半戦同様に松田/山﨑/豊川の並びがベターだが…

 

 

 

展開予想

・根拠の薄い展開予想を垂れ流しする

 

・開幕戦とは「互いの理想がぶつかる場」である

・打ち消し合うのではなく、互いの狙いとするプレーの表現が優先されがち

・今季取り組みたい事が、より具現化できているチーム(=完成度が高い)は開幕から強い

・そもそも、シーズンを跨いでも不変の部分(フットボールフィロソフィー)があってこその新たなエッセンス注入であるが…

・そんな中で、正直、両チーム共に完成度は低そう

 

・鹿島はキャンプからの対外試合で戦績が振るわない

・所詮練習試合の結果など気にすることはないが、PSM水戸戦を観戦した限りは偶然ではなく必然の結果っぽい

・開幕を見据えたテストとして意図的にプレーの選択肢を制限していなければ重症状態

 

・問題点は大きく4点

・1点目はハイプレスを志向するも機能していない点

・2点目は攻守の切り替えが遅い点

・3点目は後方からボールを保持して進めようと志向するもルートが整備されていない点

・4点目は全ての元凶であるポジショニングが定まっていない点

 

・1点目については、ボール非保持時に果敢なプレッシングを見せるが、整備が不十分で相手ボール保持者にとってそこまで脅威になりきっていない。植田と関川の両CBは空中戦で強みを有する為、蹴らせた処で回収できれば良い計算なので理屈はわかるが

・SBはそこまで空中戦の強みはないので、京都としては両SBの裏に走らせて起点を作りたい(どうせ京都は繋げないので昨年のやり方を貫くことになるだろう)

 

・2点目については、京都と一緒でハイプレスに行くのは良いが、必然的にFW〜MF〜DF間で選手同士の距離は長くなる。よって前後が分断されがち

・更に3点目で後述するが、後ろから繋ぐ意識が高いものの整備が不十分なので、ボランチや鈴木優磨がポジションを落としてボールを受けにくる。結果、後ろ重心になるなどポジションバランスがおかしな事になり、相手の1st守備ライン(FWの2枚〜3枚)を突破しても受け手が少なく詰まる。これもまた前後分断

・攻➡︎守、守➡︎攻の両面に於いてプレーの循環が悪くなっている

 

・3点目は2点目でやや述べた通り

・J2町田から獲得した佐野を左SB起用しているが、ビルドアップの出口にも入口にもならず起用意図が見えづらい。相手の1st守備ラインを突破するのに極めて苦労している

・特に両CBはボールを運ぶ素振りが少なく、GKも交えて3名でパス交換をするのだが、右から左、左から右へとボールが流れるだけ

・どこで誰が受け手になるか、出口になるかが定まりきっておらず、後方の人数をそれぞれの判断で増やして(前目の選手がポジションを落として)ルートを増やすしか術がない状態

・なので水戸のFWがカバーシャドウ(パスコース上に立ち、ルートを塞ぐ)を意識しながら距離を詰めていくだけで配球側は困惑することに

・水戸戦の後半では、植田が相手に詰められる前に前線へロングボールを蹴るだけのマシンと化していた。しかし、ただ「蹴るだけ」で精度は低く、受け手となる鈴木優磨は動き過ぎで万全の状態ではない

・チームとして意図的にボールを前線へ送り届ける術を持っていない状態

 

・4点目はこれまでの総括になるが、各々のポジションが定まっていない。これが根本的な要因

・理由としては京都同様に選手の裁量が大きく、自由度が高いが故に意思統一ができていないのだろう

・あれもこれもやろうとして欲張りすぎた結果、全てがボケている

・特に、昨年後半戦の対戦同様に、鈴木優磨がフリーマンとして組立もしながらフィニッシュにも絡むのだが、明らかにタスクオーバー

・守備面に於いても支障があり、SBとCB間のスペース管理が怪しい。ゾーンディフェンスが下手っぽく見える

・相手からすれば不確かが故に「読めない」怖さはある

・しかし相手が読めない以前に、自分達も読めていないのでは話にならないのではと思う

・これは京都にも言える事である

 

・コンセプトこそ異なるが、ピッチ上に反映されている特徴としては京都と鹿島は似ている

・故に攻守の切り替えを、運動量と精神的な要素で強化している京都は、そこで圧倒できれば勝ち筋は大いにある

・そこは今朝の京都新聞の監督コメント(12人13人に見えるサッカー…)通り

 

・最も重要なのは先制点だろう

・万が一、鹿島に先制点が生まれようものならば、彼らは「大丈夫。俺達はできるんだ」と失いつつあった自信を回復させて試合を進められる

・これが一番厄介であり、故にセットプレーやクロスボール処理など事故の起こりやすい場面では細心の注意を払ってプレーしてもらいたい

・特に昨年マークを外されて得点を献上したセットプレーは、両CBの高さを筆頭に引き続き鹿島の強みである

 

 

・京都にフォーカスを置くと、試合の入り方を間違えずにソリッドに戦い続ける事がまず最も重要

・だって、そういうチームなので

・無理にプレッシングに行く必要はなく、組織的な守備ができればボール回収は容易

・だから果敢に行っても良いが、食い付く必要はない。食い付く必要はない

・大事な事なので2回言いました

 

・開幕戦なので今年も3年連続3回目の5トップ化(WGが中央へ入る)に挑戦するかもしれないが…

・CFタイプを3人並べるにはあまりにもボールを保持した際の振る舞いが下手すぎるので無理だろう

・WGのメンバーは松田や豊川ら守備にパワーを割ける事のできる選手が打算的

・(配置は重要だが、あまり固執すると机上の空論と化すので私は重視しすぎない)

 

・植田関川との単調なエアバトル(縦方向)を展開するのは消耗するだけ

・一方でクロス対応(横方向)などは怪しい点があり、特に4バックの連携はウィークポイントに見える。水戸戦だけで判断する限りはなんかめちゃくちゃ怪しい

・具体的には、DF4枚がかなり極端に絞るので、ファーサイドへ長身選手をあてがう事で直接ないし折り返しにてゴールを脅かす機会は増えそう(17年A大分戦の岩崎⇒闘莉王のイメージ)

・併せてマークの受け渡しやスペースの管理も怪しい点が多く、素早いサイドチェンジ(地上戦によるレーンのスライド含む)への対応は不得手な様子

・水戸戦の1失点目はカウンターから左CBと左SB間で人を捕まえきれず裏抜けを許す

・2失点目はスローインの流れから。水戸の左サイドレーン➡︎センターレーン➡︎右ハーフスペースとたった2本のパスで、後ろから上がってきた選手を捕まえきれずフリーでシュートを撃たれて失点

・だから荻原が居たらシュート4本は撃ってそう。居ないけど

 

 

 

最後に

・キーマンは両アクセルと武田

・ポジショナルな攻撃には期待していない

・でも湧いて出るようなショートカウンターとロングカウンターが繰り出せれば、おそらくハマるだろう

・よって長短のボールでサイドを変えられる武田と受け手となる2枚がキー

・そもそも三竿が荻原と同じタスクをこなすかどうかが怪しいが

・相手はリーグ屈指の実力者揃いだが勝機は十二分にある

・規制も緩和され、ゴール裏2F席限定にはなるが声出し可で100%収容の一戦

・なんと言ってもホームでの開幕戦である。サポーターも含め全員で勝利を収めたい

・1点先取できれば3-0で勝ってもおかしくない。一方で相手に自信を与えてしまっては逆の展開もあり得る

・共に完成度が疑問視されるチームだからこそ、より精神的なものが左右するだろう

・スコア予想は極端な贔屓と、祈りを込めて3-0。浦和戦や神戸戦の様な「精神のクオリティの高さ」に期待したい

 

 

 

See you soon…!