+1 プラスワン

【2024 U-15京都府2部リーグA】2節 京都サンガU-15 2nd vs ヴェルヴェント京都2nd

2024 U-15京都府2部リーグA 第2節

京都サンガU-15 2nd 0-1 ヴェルヴェント京都2nd

【新U-14】「高円宮杯 JFA U-15 サッカーリーグ 2024京都府2部リーグ 第2節(延期分)」試合結果のお知らせ | 京都サンガF.C.|オフィシャルサイト

 

2023年の総括が終わっていないのに、2024年が始まってしまった…

という事でトップの練習初日と練習試合:長野戦は見学しましたが、公式戦観戦は今年初。いよいよシーズンスタートですね。

 

昨年から、サンガはU-15・U-18共に、Bチームがリーグ戦に出場するようになりました。昨年は最下層の京都府3部からスタートし、今年は昇格して2部リーグを戦います。

選手の公式戦出場機会の確保と、京都そして関西のサッカー少年たちに「サンガって強いな」「サンガって良いチームだな」「サンガを応援したいな」と感じさせる為の接触機会として、私はこのリーグ戦参戦には大いに賛成です。これは近年の取り組みの中でも最上位の高評価ポイント。

 

このBチームは中学1年生(新中2)で構成されており、実質ヤマトタケルリーグ(U-13)の延長線上にある形。

U-15なので、相手は中2→新中3の年代で1学年異なりますから、体格差のハンディが有りながら実践経験が積めます。

 

チームを率いるのは斉藤大介コーチ。U-18から配置換えですね。

 

 

13時45分キックオフ予定でしたが、なかなか始まらず。14時ジャストで試合開始。

 

京都の基本フォーメーションは4-1-2-3の配置。そうです。U-15もU-18も、曹貴裁監督就任以降、アカデミーも全てこの布陣です。このU-13(→U-14)も同じでした。

そして、やはり高い位置から激しくボールを奪いに掛かる守備と、奪った後はすぐに前方へボールを送っていくサッカーを志向しています…京都のサッカーは2021年以降、大きく変わりました。

良くも悪くも、本田将也氏(現ジェフ千葉アカデミーヘッドオブコーチング)や川勝博康氏(現KNJサッカークラブ代表)が率いていた頃のボールを大事にするサッカーとは180°タイプが異なっています。

Vol.28 京都サンガF.C. U-15コーチ(U-13担当)/川勝博康 | REIBOLA | 新しいサッカーメディア

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さて、この日のお目当てはCFの因幡春臣選手(No.39)。昨年のヤマトタケルリーグでは18試合12得点とゴールを量産した府北部育ちのFWです。

なるほど。中学1年生とは思えない高さとスピードを兼ね備えていて、牧野太河(京都U-15→広島ユース)に似たタイプでした。ポストプレーやドリブルで魅せるシーンは多かったですが、残念ながらチームとして高い位置でチャンスをクリエイトできず、彼が良いシュートを放てる場面はほぼ有りませんでした。

 

むしろ、この日一番の発見は左CBで出場した金淳優選手(No.44)中1でこれほどまで完成度の高いDFは初めて観ました。私がこの目で見てきた中では歴代トップです。

非常に左足のボールテクニックに自信を持っており、ボールの持ち方と視野の広さが特徴。ビルドアップ時やルーズボール時など、相手FWのプレッシングを良く見て懐深く"いなせる"選手です。もちろん、DFとして被カウンター時のボールホルダーに対する守備やカバーリングも非凡な才能を発揮。読みが良いのと、相手を見て突くタイミングも上手い。13歳ながら本当に「よくサッカーを知っている」タイプですね。

 

一番驚いたのは、後半途中に背後へのロングボールを処理した後のシーン。1人2人3人目と敵のプレスが次々押し寄せてくるのに奪われない…!

2人目のアタックを、体勢が崩れながらも利き足の足裏のみで引いて出すダブルタッチで交わした時は思わず「おいおいマジかよ…笑」と口から出てしまいましたし、3人目のスライディングタックルに力負けせず、そのままゴリ押して味方に繋げ切ったのはすざましかった。小川麟・川島功奨・中野桂太の三人組を見た時以来の衝撃かもしれない。ほんまにすごいよ。ええもん見させてもらいました。

 

 

 

試合展開はというと、前半6分のピッチ中央からの相手FKで、ロングボールをサンガDFがクリアしきれずオウンゴールで失点。

その後はクロスを中心に相手ゴールへ迫ろうとするも、決定的なシーンを作るには至らず。4-1-2-3のフォーメーションで選手間の距離も長く、攻守の循環やカウンター時の枚数も物足りない。「幅を使っている」というわけではなく、ものすごく「間延び」してしまい、中学1年生で4-1-2-3は物理的に厳しいものがあります。

結局、お互いにキックアンドラッシュが主体の中で、合間に逆サイドへ振ってサイドアタッカーが単騎突破を試みるシーンもあるが、頭抜けたタレントが共に不在で不発に終わる。攻撃のターンが目まぐるしく行き交う流れが続く。

 

京都はベンチの選手からも元気に声を掛け合い、なんとか反撃に出ようとするもゴールが遠い。

 

最大の決定機は後半20分ごろ。左CBの金淳優の対角線フィードが相手CBの頭を越し、途中投入の三輪万葉選手(No.50)が抜け出しPAに侵入するかどうかの位置でシュート。ボールは飛び出してきた相手GKの頭を越え、惜しくもクロスバーに弾かれる。

 

その後も両チーム共にゴール前でのシーンは作るが、ネットは揺らせず。

1-0でヴェルヴェント京都2ndが勝利しました。

 

 

過去の代と比べるとまだまだ小粒感がありますが、アンカーで出場した西井玄篤選手(No.48)など他にも目を引くタレントは居り、今後の伸び代に期待をしたいところ。「縦に速く激しいサッカー」と「大人のサッカー」をもう少しミックスできたらなあと思いつつも、引き続き見守っていきたいと思います。

 

See you soon…!