+1 プラスワン

【2023高円宮プリンス関西】17節 近大附属vs京都サンガU-18 1-2○(プリンス関西1部優勝👑)

 

【U-18】「高円宮杯 JFA U-18 サッカープリンスリーグ 2023 関西1部 第17節」試合結果のお知らせ | 京都サンガF.C.|オフィシャルサイト

 

同日試合前に実施された他会場の結果により、プレミア参入プレーオフへの切符は確定。

引き分け以上で優勝が決まる一戦となった。

 

 

前半から、近大附属は前線からのプレスと5-3-2の撤退守備を組み合わせて、京都の前進を阻む。

京都はいつもの様にWGの吉田と兎澤にボールを集めようとするが、ボールの動きが先行して、人の動きが足らない。というよりかは、早くボールを蹴りすぎてしまう。

 

トップチームも含めて「縦に早い攻撃」とは聞こえが良いが、単純に後ろからボールのみを前線に早く送るだけでは、運べば運ぶほど人数は薄くなり、プレーの選択肢は淡白になる。

プレーに関与できる人数が多ければ、迫力のある攻撃を繰り出すことができる。しかし、単純にバケツリレーをするだけでは、肝心のゴールまで行き着くのも難しい。

後方から運ぶドリブルで持ち上がるなど、ボールだけではなく人も含めて押し上げられれば良いのだが、緊張もあってか直ぐにボールを手放してしまう。そしてWGにボールが渡った時には相手DF2人に挟まれ、身動きが取れなくなり、ボールロストする場面が目立った。

 

中々リズムを作れないでいる京都に対し、近大附属はセットプレーとロングスローで幾度とゴールに迫る。

そして前半25分。左CKから巻いた良いボール。ファーサイドで合わせられて失点。先制を許す。

セットプレーのゾーン守備はかなり突かれているので、マンマークとの併用や立ち位置等対策を施してほしいのだが…

 

 

先制を許した後も、気落ちせず普段通りの振る舞いを見せられる点はOK。良くも悪くも失点に慣れてるし、点を取り返せば良いというマインドを感じる。ここ2試合続けて8点取ってるしね。

 

クロス攻撃を中心に攻め立て、何度もCKでチャンスを作り出す。

セットプレーばかりで近大附属のブロックを全然崩せてはなかったのだが、前半45分に右サイドで得たFKを、立川(16番)がニアでバックヘディングの様な形で上手く反らせて同点!

合わせた立川も、ボールを供給した兎澤も両者共に素晴らしかった。前半の内に追い付いて折り返す。

 

 

 

後半は固さも取れて、かつ近大のラインも高くなり、裏を突く場面が増えていく。

後半10分、兎澤(9番)のDF裏に落とすスルーパスに抜け出した吉田(11番)が三笘の1mmよろしくゴールライン際で何とかボールを残す。対峙するDFを交わし、角度のない処から右足を振り抜き逆転!

 

良い巻いて落とすボールと、良い抜け出しと頑張り、そしてシュートだった。兎澤と吉田とを繋ぐラインの延長線で見ていたからこそわかる。あの瞬間、二人は目と目が通じ合っていた。(≠工藤静香)

3年生の連携と技術が生んだゴールだった。

 

勢いに乗った京都は、前半と打って変わって流れの中から近大附属ゴールを脅かし続ける。だが惜しいシュートをいくつも放つが、近大GKの好セーブもあり、ダメ押しの3点目は奪えない。

 

だが焦れず、そして緊張感を切らさず、最後までアラートであり続けた京都。危ないシーンは身体を張って守り、リードを守り続ける。

 

ようやくその時が訪れる。試合終了を告げる主審のホイッスル。見事にプリンスリーグ関西1部優勝の栄冠を掴み取った!

 

 

 

そして昨日12月8日、プレミア参入プレーオフ1回戦でハラハラドキドキの馬鹿試合を制し、第二関門も突破。プレミアリーグ復帰に王手をかけた。

 

 

 

残すは今季あと1試合。

今のメンバーでできる最後の試合。3年生にとっては正真正銘のラストで、昇格の決まった喜多と飯田以外はこの試合でサンガを去る。

何より昨年悔しくも逃したプレミア昇格への切符を、今度こそ掴みとる大一番である。

 

今年の3年生については、コロナ禍もあって中1の時に1試合見れたっきりで、昨年に既にポジションを掴んでいた三反畑・喜多・飯田・安藤を見れるまで私自身ブランクが有った。

ただ、本当に"成長"したと思う。課題も残るが、耐える時は耐えて、迫力のある攻撃シーンで相手ゴールに襲い掛かる場面は今季何度も有った。個人的には今季の3トップの破壊力は沼世代以降ではトップだと思っている。逞しくなった。

 

 

最後の相手はファジアーノ岡山U-18。

今夏のクラ選で対戦した際は3-0で退けたが、その後京都がグループリーグ敗退に終わったのに対し、岡山は史上初のベスト4に進出した過去随一のチームである。侮れず、相手にとって不足はなし。

また隣県での大一番ということもあり、ファジアーノ岡山サポーターもエディオンスタジアム広島に多く駆けつけるだろう。

 

 

泣いても笑っても本当に最後。相手をリスペクトした上で、自分達の積み上げたものを信じて楽しもう。やりきろう。不本意な優勝とは言え、先輩達も達成できなかったプリンス関西1部優勝は君たちの実力の証である。

 

何度もビックセーブを見せてきた三反畑。身体を張った守備で食い止めてきた喜多・村田・神田。機を見た上がり、上下動で攻守に躍動した飯田・三宮・坂川。中盤で激しく戦い続けた住・石本・立川・星俊。優れた個人能力を活かして攻撃を牽引し続けた安藤・熊谷・兎澤・吉田。もちろん柴田や西岡たちも含め全員でここまでやって来た。

 

最後の最後にこのチームのベストゲームを、京都の力を全ての人に見せつけてやれ。空大も帰って来た。関わる全ての人の力を結集し、必ず勝とう。大丈夫、君たちならできる。

 

 

 

See you soon…!