+1 プラスワン

【2023高円宮U-18プリンス関西】第3節 京都サンガU-18 vs 東海大仰星

 

京都サンガU-18 2-3 東海大仰星

【得点者】1'飯田陸斗 85'柴田了祐(京都のみ)

 

キックオフに間に合わなかったバチが当たったのか、着いた時には既に京都が先制していた。復帰した飯田(2種登録)が開始すぐに決めた様だ。

ところで、日程表を見る限りは今季はリニューアルした人工芝グラウンドで公式戦を行う様だ。理由は?

 

この人工芝がクセ物で、普段トレーニングしているのに後手に回った京都が悪いのだが、雨天の中で何度も何度も選手たちが足を滑らせていた。

1失点目はDFライン背後へのボールをPA際へ飛び出したGK三反畑がうまく処理しきれず、冷静に流し込まれて失点。2失点目はビルドアップのシーン。左サイドをドリブルで持ち運んだ左SB飯田が中央へ横パスを選択するもカットされ、仰星FWのファーサイドへ巻いたシュートが美しく突き刺さり逆転弾を献上。

技術的なミスはプロでも仕方がない。しかしこの日の京都U-18はどうしたことか、判断ミスが多かった。つなぐ意識が高いのは良いのだが、難しいピッチコンディションの中でかなり困難、時に無謀とも言える選択肢を選んで自ら窮するシーンが幾度となく見られた。

相手DFラインの背後へ俊足の熊谷を走らせる様なアバウトなボールを蹴ってみたり、ショートカウンターからクロスボールを上げるシーンで、DFラインとGKの間にグラウンダー気味の速いボールを入れてみたり…味方にクリーンに合わせる事よりも、非常にスリッピーでラフなコンディションだからこそ相手が嫌がる・事故を誘う様なプレーを織り交ぜてみても良かったのだが、そういった駆け引きもなく。

一番の問題は、繋ぐ中でも1つ1つのプレーに自信が感じられず、時間とスペースを受け手へプレゼントする事ができずに仰星のプレスに手を焼き続けた点だろう。組織としてビルドアップが整理しきれていないのもある。またコンディションの影響等でメンバー構成も変わる影響もあるか。

相手にビビらずにもっと堂々とプレーしていれば…しかし難しい選択を選んでミスから失点を喫した事で、ますますプレーから適度なリスクとチャレンジが減ってしまった。

 

 

1-2で折り返した後半も、開始直後から仰星の決定機が幾度となく訪れる。しかし、GK三反畑がビッグセーブを連発。リバウンドメンタリティ。1失点目のミス以外は獅子奮迅の活躍ぶり。

更に被カウンターから退場者を出してしまった後も、京都ゴール前での攻防の方が多くなるが、全員が身体を投げ出した気迫の守備でなんとか失点だけは許さない。心なしか数的不利の状況下の方が各々のスイッチが入った気もする。

 

 

そして80分。ロングカウンターから右サイドを抜け出した柴田が、GKとの1vs1で1度は止められるも、弾かれたボールをきっちり押し込んで追い付く。

10人vs11人の厳しい戦況の中で、幾度となくランニングを繰り返した柴田にボールが回ってくるのは、「そうそうこれなんだよな」と思わざるを得ない。サッカーに於いて走る事は目的ではなく手段。だが、走り続けている選手の下にボールは巡り巡ってくる。これだから面白い。わかりやすく一言で例えるなら、彼は白井康介の様だ。

 

このまま勝ち点獲得なるかと思っていると、90分に左サイドからの大きなクロスボールをヘディングで合わせられ万事休す。

昨年PO進出枠を最終節まで争った良きライバルに、残念ながら勝ち点3を与えてしまう結果となった。

 

 

 

次節は4月22日(土)に東山高校との京都勢対決。

関西FAが今年も全く仕事をしやがら…しないのだが、東山高校側から観戦ルールが公表されていた。保護者・関係者だけでなく、一般観戦可能との事である。U-15とは丸被りだが、トップ(鳥栖戦)とは被らないので、観戦される方も比較的多いかもしれない。エールを背に、気持ちを切り替えて勝ち点を積み重ねて貰いたい。

 

 

See you soon…!